渡彩覚書
翌日、マニャガハ島に渡る。
マニャガハ島はサイパン島のすぐ近くに浮かぶ無人島で、周りの海が素晴らしくきれいなダイビングスポットでもあり、大抵の旅行者がオプショナルツアーとして旅程に組み込む。
私たちの利用した旅行会社では、島への送迎のための追加料金は一人48ドル、約5,300円で申し受けていた。
日本で予約すると通信料が余分に掛かるので、予約は現地でしようと思っていたが、現地人の経営する土産物屋が兼ねるマニャガハ島送迎はなんと一人15ドルが相場であった。
女店主らしい中国人に明日の手配を頼む。
当日、チャモロ人のおじさんが約束の時間通りにホテルの前まで車で迎えに来た。
あいにくの天気で今にも雨が降りそうだ。
途中他のホテルにも寄り、若い韓国人女性二人組みが乗り合いになったので少し安心する。
船付き場に着くと、私たちは別のチャモロ人に引き渡された。
誰も彼もお互い言葉が通じないので作業は黙々と続く。
腕を支えてもらい、ボートに乗り込んだ。
ボートには既に韓国人カップルが水着の上に救命具を着けた状態で顔色を失っていた。
不思議に思っていると少し船が進んだところで彼らだけバナナボートに移されたので合点
する。
彼らはマニャガハ島送迎に加えて、バナナボートのオプションもつけているのだ。
先から風も出てきて、小雨が降り、肌寒い中、島までバナナボートにしがみついていなければならないのだから気の毒だ。
舵は荒く、雨は次第に強くなり、そこへ波しぶきも加わって私たちはずぶぬれになった。
波を超えるたびにお尻が浮かび上がって、皆叫び声をあげる中、島に到着。
島は個人所有なので、管理代行者に入島料5ドルを支払って入島する。
管理者に「アニョハセヨー」と声を掛けられ、無言でいたら今度は「こんにちはー」と言われた。
最近のサイパンの観光事情がよくわかる。
続
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